ささゆりのブログ

夫婦で 山間の田舎に住むことにしました

母の作る雑巾

先日、私はモップの雑巾を縫いながら、母の雑巾のことを思い出した。

 (そういえば、バケツも銀色のブリキだったなあ~)

 

私が、小学校だった時、学期の始まりに、必ず雑巾を提出していた。

それは、木造校舎で、掃除のときに使うためのものだ。

窓ガラスを拭いたり、濡れ雑巾で床や廊下、机などを掃除した。

 

ほとんどの人が(いや私以外)、こぎれいな白っぽいタオルできちんと縫ったものを提出していた。一人位は(たいてい男の子)、「忘れました~」と出さない子もいた。

 

私の母が縫う雑巾は、本当にシミの付いた使い古したタオルか、使わなくなったネル(綿で起毛した生地)の着物や、綿の下着、古着を利用したものだった。

正直、水の染み込みも悪いし、固くて使いにくかった。

提出した雑巾には、名前は書かず誰が使うかもわからなかった。

ただ、使った後、教室の後ろにずらーっと干しておくので、私の出したものは、『あれだ!』と自分では、わかる。

私は、みんなきれいなタオルの雑巾を出すので、恥ずかしかった。

たぶん母にも訴えたと記憶しているが、相変わらずだった。

5,6年生からは、自分でそっと、きれい目のタオル(使用済み)を確保して、自分で縫って持っていった。

今から思えば、ちゃんと縫ってくれていたことに感謝だ。

高度成長期の、昭和40年代!

結構、小さい5万人くらいの市だったが、商店街を含む中心地の小学校だったので、制服もなく私服で、おしゃれな子が多かった。

家でも、そんなきれいなタオルを雑巾にしていたかは、疑問だが、当時はそれが当たり前だった。

 

今の私が母だったら、どうしたのだろう?

うーん、やっぱり周りの子に合わせて、ちょっと無理して、きれいなタオルで縫ったかなあ・・・今だと、100均やネットで買ったものもあるしね。

そんなことを、ふと思い出した。